遺産分割協議書の書き方
遺産分割協議書とは、その名のとおり、被相続人の遺産分割を行った際にそれを証する書面です。後日の紛争を未然に防ぐほか、不動産の所有権移転登記、相続税の申告、銀行の預貯金の名義変更等に必要になります。
遺産分割協議書
遺産分割協議書の作成にあたっては、特に決まった書式等はありません。各相続人がどの遺産を取得するのか、明確に書かれていれば問題はありません。なお、遺産分割協議の後日に新たな相続財産が発見される可能性がありますので、そのことに備えて事前に「本遺産分割協議の対象にならなかった被相続人の遺産が後日確認又は発見された場合は、その遺産については相続人○○○○が取得する」という一文を最後に書きましょう。それがないと、もう一度、遺産分割協議をしなくてはいけなくなるからです。一般的には、配偶者が残りの遺産を取得します。
遺産分割協議は、相続人全員の合意が必要です。一人でも欠けていれば、その遺産分割協議書は無効になります。ですから、作成する遺産分割協議書では各相続人が自署し、印鑑証明を受けた実印で押印します。また住所は住民票の住所を記載します。なお、法的には自署でなくても有効なのですが、後日の紛争を防ぐために、自署が望ましいです。
また、共同相続人の誰かが遠方に住んでいて、全員が一同に会せないということもあるかと思います。その場合は電話等でその意思確認を行ってもかまいません。しかし遺産分割協議書には必ずその方の自署と実印が必要になりますので、共同相続人の誰かが訪問したり、郵送によって署名捺印をもらう方法をとります。ただしこの方法は共同相続人全員の同意が必要となります。
なお、遺産分割協議書の作成通数ですが、共同相続人の人数分と、あとは相続税の申告用、不動産登記用等、必要な分も作成しておくと良いでしょう。
遺産分割協議書の例
遺産分割協議書
被相続人山本太郎の遺産分割について、相続人全員で協議した結果、次の通り被相続人の遺産を分割取得し、債務を承継することに合意した。
記
第一 遺産の分割
1. 相続人山本花子が取得する遺産
(1)、土地
所在 東京都港区六本木○○
地番 ○番○
地目 宅地
地積 ○平方メートル
(2)、建物
所在 東京都港区六本木○○
家屋番号 ○番○
種類 居宅
構造 木造スレート葺2階建て
床面積 1階 ○平方メートル 2階 ○平方メートル
2. 相続人山本一郎が取得する遺産
○○株式会社の株式10,000 株
3. 相続人野村和子が取得する遺産
○○銀行の定期預金(口座番号○○番)1,000万円
第二 債務の負担
相続人山本花子は、被相続人の債務全てを承継する。
第三 分割協議対象外の遺産
本遺産分割協議の対象にならなかった被相続人の遺産が後日確認又は発見された場合は、その遺産については相続人山本花子が取得する。
以上の通り、相続人全員による遺産分割協議が成立したので、これを証するために本書を作成し、次に各自署名押印する。
平成○年○月○日
東京都港区六本木○丁目○番○号
相続人 山本花子 (実印)
東京都港区六本木○丁目○番○号
相続人 山本一郎 (実印)
東京都新宿区歌舞伎町○丁目○番○号
相続人 野村和子 (実印)
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