相続税に関する平成23年度税制改正
1 更正又は決定に基づく相続時精算課税制度に係る贈与税額を還付する場合の還付加算金の計算期間について、相続税の申告書の提出期限の翌日から更正の日の翌日以後1月を経過する日(当該更正が更正の請求に基づくものである場合には、その更正の請求の日の翌日以後3月を経過する日と当該更正の日の翌日以後1月を経過する日とのいずれか早い日)までの日数は、当該計算期間に算入しないこととする。(相続税法第33条の2関係)
(注)上記の改正は、平成24年1月1日以後に支払決定又は充当をする還付金に係る還付加算金について適用する。(附則第17条関係)
2 相続税の連帯納付義務等について、次の措置を講ずることとする。
(1) 税務署長は、連帯納付義務者(納税義務者を除く。以下同じ。)から相続税を徴収しようとする場合等には、当該連帯納付義務者に対し、納付通知書による通知等を行わなければならない。(相続税法第34条関係)
(2) 相続税の連帯納付義務者が連帯納付義務を履行する場合における当該相続税に併せて納付すべき延滞税については、原則として、利子税に代える。(相続税法第51条の2関係)
3 調書のうち、当該調書の提出期限の属する年の前々年の1月1日から12月31日までの間に提出すべきであった調書の枚数が1,000以上であるものについては、当該調書に記載すべきものとされる事項を電子情報処理組織を使用する方法又は光ディスク等を提出する方法のいずれかにより税務署長に提供しなければならないこととする。(相続税法第59条関係)
(注)上記の改正は、平成26年1月1日以後に提出すべき調書について適用する。(附則第20条関係)
4 故意の申告書不提出によるほ脱犯の創設
相続税又は贈与税の申告書をその提出期限までに提出しないことにより相続税又は贈与税を免れた者は、5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金に処し、又はこれを併科することとする。(相続税法第68条関係)
(注)上記の改正は、公布の日から起算して2月を経過した日以後にした違反行為について適用する。(附則第1条、第92条関係)
5 その他所要の規定の整備を行うこととする。
相続税申告の基本の基本
相続税とは、配偶者や子供など(相続人等)が、亡くなった人(被相続人)の財産をもらったときにかかる税金のことをいいます。財産とは、家や貯金、株式など、お金とお金に換算できるすべてのものです。人は生きている間に、お金を稼ぎます。その稼いだ中から所得税を支払い、残りのお金の中からマイホームを買ったり、貯金をします。これを財産といいます。
「所得税を支払っているのに、何でさらに税金を支払わなくてはいけないの?」と思う人がいるかもしれません。これは、決しておかしな疑問ではありません。現に諸外国の中には、相続税がなかったり、今後廃止する予定の国もあります。
では、なぜ日本では相続税がかかるのでしょうか。理由として次のようなことが考えられます。
(1)所得税の補完
被相続人が生きている間に受けた税制上の特典などにより蓄積した財産を、相続開始の際に清算するためです。
生きている間に入ってきたお金の全てに、税金がかけられているわけではありません。たとえば、宝くじ1等が当たり当選金が手に入ったり、または、親などから少額贈与を毎年受けていれば、税金のかからない巨額のお金を蓄積できてしまいます。そのため、このように、税金がかからずに蓄積された財産は、相続開始の際に清算するのです。
(2)富の集中排除
相続した人に税金をかけることにより、富の集中を排除し、相続しなかった人とのバランスをとります。
同じ稼ぎのサラリーマンが2人いるとします。一方は金持ちの家に生まれ、相続財産で10億円入ったとします。もう一方は相続財産が、なかったとします。この場合、10億円入った人に、まったく税金がかからなかったとしたら、同じ稼ぎである2人だといっても、生活が全く違うものとなるでしょう。また、10億円入った人は、それを元手に、さらに富を増やすことは十分に可能です。富が富を呼ぶからです。しかし、これでは不公平が生じます。したがって、相続財産という偶然の富には、相続税という形でお金を取り、富(財産)が集中しないようにしましょう、というわけです。
つまり、「税金がかからずに蓄積された財産には税金をかけましょう」また、「一部のお金持ちに財産が集中することはやめましょう」という考え方により、日本では相続税がかかるのです。

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